2022年6月、中和石油は日本企業として初めてソンラ省の労働傷病兵社会問題省と「ソンラ省の青年の日本への労働派遣契約を指導する」MOUを締結しました。ソンラ省はハノイから300Km。バスで7時間、北西部の高原地帯にあり、人口は120万人の省です。まわりは山々に囲まれ、美しい谷や少数民族の集落があり、手つかずの自然にあふれた美しい場所です。この省の高等学校、専門学校や大学の学生に日本へ労働派遣のためのプログラムを紹介すること、日本語学習をサポートすることについて合意しました。
中和石油はベトナム現地法人を設立して4年になります。日本への技能時修正、インターンシップ、エンジニアなどの労働派遣の実績や日本入国後のベトナム人のサポート体制を評価いただき、今回のMOUの締結となりました。今後、CHUWA VIETNAMおよび運営するQUINN HANOI送り出し機関はソンラ省に日本語センターを設立して、日本語教育をはじめ海外で働くことについて指導していきます。また、日本語教育だけではなく日本に興味を持っていただくためのさまざまな活動を行っていく計画です
6月13日、午後17時のリムジンバスでソンラに向けて出発します。ハノイのMY DINHバスセンターからベトナム各地に向けてここからバスが発着します。ソンラ行のバスは2階建てのベッドタイプで横になれるので意外と快適。このタイプで370KVND(片道2,000円)です。最初は高速道路ですが1時間ほど走ると国道になります。ここからはずっと片側1車線の道を走っていきます。途中休憩は2回、2時間おきにあります。ホアビン市を過ぎると山道が険しくなり、カーブやアップダウンも多くなります。行きはソンラ市手前のホテル前に夜11時半に到着して降ろしてもらいました。

朝起きて1日目は村での職業説明会に参加しました。この地域は少数民族のタイ族、モン族がそれぞれの集落を形成しています。この人たちは林業や農業で自給自足の生活をしています。林業や農業は閑散期があるので、最近ではベトナム国内の工場などで出稼ぎ労働者として働きに出るようになったとのことで今回の職業紹介説明会のような集会に多くの人が参加していました。少数民族の人たちをすぐに日本で働くという道は今は考えてはいませんが、交流を図りさまざまな情報を得ていきたいと考えています。




就職説明会の後は町役場のスタッフと懇親会を行いました。ベトナム北西部の料理の味付けはハノイのとそんなに変わらないのでおいしくいただけました。午後はさらに60Km先のソンラ市に移動します。ベトナム山岳地帯の道は谷に沿って作られており、トンネルがほとんどありません。ハノイから300Kmですが数字以上に遠く感じます。ソンラ市は1800年代からフランス統治の歴史があります。1945年の独立以降も政治犯罪者(ベトナム国内では革命戦士と呼ばれる)を収容した旧跡など、みどころもあります。



2日目はソンラ省庁に訪問しました。ここで労働傷病兵社会問題省の長官以下省庁職員と海外労働者派遣について意見交換を行いました。ソンラ省は2021年、外国に412人の労働者を派遣したとのことです。他の省に比べてまだまだ人数が少なく、今後は労働者の派遣を増やしていきたいとのことでした。ただし、海外労働に関して多くの問題を認識しているとのことです。中和石油およびFUTURE ASIA WORKS監理団体はベトナム人の受け入れ実績やその対応について高く評価していただきました。高校や専門学校、大学で学ぶ学生に海外労働についての説明や求人紹介、日本語学習についてのプログラムなど幅広い議題について協議しました。今後は日本語センターの開設をして海外労働について周知活動を行っていきます。ソンラ省庁職員との協議の後、中和石油およびFUTURE ASIA WORKS監理団体、QUINN HANOI送り出し機関とそれぞれ「ソンラ省の青年の日本への労働派遣契約を指導する」内容のMOUを締結しました。



ソンラ省の省庁職員は日本人と話しをしたのが初めてだと言ってました。英語が通じないなど外国人が一人で訪れるにはハードルが高い場所ですが、治安は良く、手つかずの自然があり、近くには温泉、トレッキングツアーや少数民族の集落を訪れるなど体験型の観光に大きな魅力がある場所だと個人的には感じました。省庁の職員はソンラ省の貧困問題に積極的に取り組みたいと話していたので、今後は観光客誘致などにも力を入れていくそうです。
今回、初めてソンラ省を訪れることができ、貴重な体験をすることが出来ました。1日目はタイ族の集落での就職説明会に参加しましたが、町役場の職員は日本の介護やビルメンテナンスの賃金の高さに興味を持って話しを聞いていました。2日目のソンラ省職員からはベトナム都市部では無い問題点や可能性などについて話しが出来ました。2日間と短い日にちでしたが訪れないと出来ない貴重な体験が出来たことを嬉しく思います。